トピックスと究極のオシレーター
作図法と利用法
1. 作図法
以下に、究極のオシレーター計算法を、日足を例に (日中足、週足・月足も書き方は同じ) 示します。最初に、Pi、
Hi、Li を、それぞれ i 日前の、終値、安値、高値と定義します (i = 0 は当日)。次に、i 日前の
買い圧力 BPi、売り圧力 SPi、価格変動幅 ΔPi を、それぞれ以下のように定義します:
BPi =: Pi − min(Li, Pi + 1)、
SPi =: max(Hi, Pi + 1) − Pi 、
ΔPi =: BPi + SPi =
max(Hi, Pi + 1) − min(Li, Pi + 1)
さらに、過去 n 日間 (当日を含む) の、当日の買い比率 BR0(n) を下記のように定義します:
BR0(n) = ∑BPi / ∑ΔPi (∑ i = 0 to n − 1):
そうすると、当日の究極のオシレーターの値 UO0 は一般に下式で定義されます:
なお、100分率で表示するばあいは、上式の値に 100 をかけます。以下、究極のオシレーターの意味について箇条書に説明します:
- 上式の定義により、究極のオシレーター UO の取り得る範囲は: 0 ≤ UO ≤1 となります (百分率の場合は 0 ≤ UO ≤100% )
- 複数の時間幅 (3つのタイムサイクル: 7、14、28日) を取った意味は、相場は7日周期、
またはその倍数周期により変動するという経験則に立脚します。また、複数取ることで、
単一に比べその時々の相場様相に合わせられるとの考えから来ています。
- 期間の違いにより加重平均にしたのは、直近の期間の方が、より現在の株価に影響するとの考えからです。
2. 利用法
以下に、一般的な日足究極のオシレーターの使用法を、箇条書にまとめます [参考文献 1]:
- 買い信号 (売り信号) を見つけるのは、株価と究極のオシレーター指標のコンバージェンス (ダイバージェンス)
をみつけることです。
- コンバージェンス (ダイバージェンス) を見つけたら、それを起こした株価のボトム (ピーク) より以前のオシレーター指標のピーク
(ボトム) に注目し、現在のオシレーター指標がこのピーク (ボトム) 値を上回った (下回った) 時点で、買い待ち:
ロングポジション (売り待ち: ショートポジション) を取ります。
- ポジションを取ったら、手仕舞いは以下のどれかに該当した場合に行うとします:
- 逆のシグナルの出現を待ってドテン (ポジションの買い・売り逆転)
- 買い待ち (売り待ち) は、指標が 70% 以上 (30% 以下) になったら、手仕舞い、ニュートラルとします。
- 買い待ち (売り待ち) は、指標が 45% 以下 (65% 以上) になったら、損切り (ロスカット) します。
- 経験より、ダイバージェンス (売り) は 50% 以上、コンバージェンス (買い) は 30% 以下の指標を起点に起きたものとする、とされています。
[注] コンバージェンス / ダイバージェンス (収束 / 発散) とは:
株価指標を上に、究極のオシレーター指標を下に描画したとします。このとき、株価の局所的安値 (高値) がより安く (高く)
なっているのに対し、オシレーター指標の局所的安値がそうなっていないとき、すなわち、描画上で両指標の、安値が近づいてきているとき、
それをコンバージェンス (ダイバージェンス) と呼びます。
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ソフトウェア 「好転銘柄検索」 での "究極のオシレーター" の扱い
上記のチャートでは、インデックス指標 「トピックス」 に関する半年間の「究極のオシレーター」を表示していますが、
ソフトウェア 「好転銘柄検索」 では、下記の「究極のオシレーター」の表示が可能です:
- トピックスを含む4つのインデックス指標、東証一部、東証二部、東証マザーズ、JASDAQ 全上場銘柄
- 過去 25 年間の任意の時期、期間
- ザラバではリアルタイムでの最新データ値を利用した究極のオシレーターの表示 (全銘柄、及びトピックスは最大1分前)
- ソフトウェア 「好転銘柄検索」 での "究極のオシレーター" 表示例
また、テクニカル指標 「究極のオシレーター」 は、指定銘柄分析、及びマルチスクリーニング設定に、下記のような条件で適用されています:
- パラメータ: 究極のオシレーターを下式で計算した場合、日数 n1、n2、n3:
UO = 100⋅[c1⋅BR0(n1) + c2⋅BR0(n2) +
c3⋅BR0(n3)] / (c1 + c2 + c3)
where c1 : c2 : c3 = n3 : n2 : n1
- マルチスクリーニング: UO 値の制限: ① ある値 R より大きい、② ある値 R より小さい、③ R1 と R22つの値の間
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参考文献、及び注意事項
参考文献
- 「日本テクニカル分析大全」 日本テクニカルアナリスト協会編集、日本経済新聞社
注意事項
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