トピックスと騰落株線 (A/D ライン: Advance/Decline Line)
作図法と利用法
1. 作図法
i 日前の 騰落株線の値を ADi、値上がり銘柄数を Nup, i、値下がり銘柄数を Ndown, i と定義すると (i=0 は当日)、
ADi の値は、その前日の値 ADi + 1 に、Nup, i から Ldown, i を引いた値を加算したものになります:
ADi = ADi + 1 + Nup, i − Ndown, i
ただし、これだけでは ADi の値は決定できません。決定するには、十分に古い過去 n 日前を基準日として、
その日に初期値 C を与えなければなりません (ADn = C: C = 0 でもよい)。そうすると、以後の ADi は一意的に決定されます。
2. 利用法
騰落株線の定義から分かるように、その値は、基準日、基準値の設定により異なります。したがって、騰落株線を見るときは
その値の大きさでなく大きさの変化を、Topix 等平均株価と比較しながら見る必要があります。
以下、これを前提にし、騰落株線の見方について箇条書にまとめます:
- 騰落株線は、J.E. グランビルが、資金の流入・流出を判断するために導入した指標です。
また、騰落銘柄数より相場のトレンドを予測するテクニカル指標であるともいわれます。
- 騰落株線は、上昇過程では物色銘柄が集中する傾向、配当落ち無修正、等の理由で長期的には右上がりになりやすくなります。
この欠点を補うために、テクニカル指標 「騰落レシオ」 が導入されました。
- 上昇パターンの確認:
- 騰落株線が上昇している間は、相場の基調は強い。
- Topixが下降していても、騰落株線が上昇していれば、いずれ相場は反発。
- Topixが前の安値に接近しても、騰落株線が前の安値を切らなければいずれ相場は反発
- 下降パターンの確認:
- 騰落株線が下降している間は、相場の基調は弱い。
- Topixが上昇していても、騰落株線が下降していれば、いずれ相場は反落。
- Topixが前の高値に接近しても、騰落株線が前の高値を抜かなければいずれ相場は反落。
ページ先頭へ
注意事項
提供している情報には万全を期していますが、データが完全でない場合もあり、
その内容を保証するものではありません。この情報に基づいて万一、損害を蒙っても、
(株) 日本先端技術投資は一切の責任を負いかねます。
ページ先頭へ